── ジップスタイルズ橋本代表に聞く、「健康を守る家づくり」の新常識
インタビュアー:
冬になるとよく耳にする「ヒートショック」。特にお風呂やトイレでの事故が多いと聞きますが、これはどんな仕組みで起きるものなんでしょう?
橋本:
ヒートショックは、急激な温度変化で血圧が大きく上下することで起こります。
たとえば、暖かいリビングから寒い脱衣所に行って、熱いお風呂に入る。
その温度差が体に強い負担をかけるんです。特に高齢の方はリスクが高いですね。
インタビュアー:
つまり、家の中の「温度差」が原因なんですね。
橋本:
そうです。実は日本の住宅は、リビングだけ暖かくて他の部屋は寒い、という家がまだ多いんです。
でもこれはもう“過去の家”の考え方。これからの家づくりは「家全体を一定の温度で保つ」ことが大事。
そのために欠かせないのが、高い断熱性能なんです。
インタビュアー:
断熱性能を高めることで、ヒートショックも防げるということですね?
橋本:
そうです。断熱性が高ければ、リビングも廊下も脱衣室も大きく温度差が出ません。
たとえばZEH水準の断熱性能を持つ家なら、冬でも家中の温度がほぼ一定に保たれるんです。
暖房効率も良くなるので、光熱費も下がります。つまり「健康」と「経済性」を両立できるんですよ。
インタビュアー:
ジップスタイルズさんの家づくりでも、ヒートショック対策は意識されているんですか?
橋本:
もちろんです。特に三重県は、朝晩の寒暖差が大きい地域ですからね。
私たちは外壁・天井・床の断熱材の性能をしっかり確保し、気密性も高めることで、家全体の温度ムラを最小限にしています。
さらに、浴室や洗面室にも暖房を設けたり、断熱ドアを使ったりと、体への負担を減らす設計を心がけています。
インタビュアー:
それは安心ですね。断熱って「快適さ」だけじゃなく、「安全性」にも関わるんですね。
橋本:
まさにそうなんです。断熱は“暮らしの安全装備”なんです。
交通安全で言えばシートベルトのようなもの。目に見えないけれど、家族を守ってくれる大切な性能なんです。
インタビュアー:
最後に、これから冬に向けて家づくりを考える方へアドバイスをお願いします。
橋本:
「暖かい家」は贅沢ではなく、「健康を守る家」なんです。
断熱性能をしっかり確保することで、家の中での事故を防ぎ、光熱費も抑えられる。
ぜひ、デザインや間取りだけでなく、“温度のデザイン”にも目を向けてほしいと思います。
※この記事は、三重県津市の住宅会社「ジップスタイルズ」橋本代表へのインタビューをもとに構成しています。
